動物病院の運営において、患者様へのご案内は欠かせない業務のひとつです。とくに、フィラリア検査の案内や春・秋の健康診断キャンペーン、混合ワクチンの接種案内など、定期的にお知らせを送る場面は数多くあります。これらのご案内は、患者様の健康管理をサポートし、動物病院との継続的な関係性を築くうえでも重要な取り組みです。しかし、従来のハガキや紙DMによるご案内は、コストと労力の両面で課題が多く、その運用を見直す動きが広がりつつあります。ハガキ発送業務の「慣習」が抱える課題毎月、対象となる患者様をリストアップし、必要な枚数のハガキを印刷・記入・発送する――。この業務は、時間と手間がかかるだけでなく、郵便料金や印刷費の値上がりにより、年々コストの負担も大きくなっています。1枚あたりの費用は小さく見えても、月に数百通を発送すれば、年間で数十万円規模のコストになることも少なくありません。加えて、実際にDMを送っても来院予約につながらないという声もあります。せっかく案内を送っても、患者様の目に留まらなければ再来院にはつながりません。こうした状況では、「再来院率を上げるための施策」が本来の目的を果たしているとは言い難いものです。さらに、送付対象を毎月ピックアップして、案内内容に応じてハガキを作成する作業は非効率で属人的になりがち。受付スタッフや看護師の業務負荷にもつながり、繁忙期には他の重要な業務の妨げになってしまうこともあります。LINEを活用したDM配信で、業務とコミュニケーションの質を改善こうした課題に対して、近年注目されているのが、LINEを使った患者様へのご案内です。LINEを活用すれば、紙のDMに比べて圧倒的に効率的かつ効果的に情報を届けることが可能です。たとえば、DM機能が搭載された予約管理システム「Wonder(ワンダー)」を利用すれば、以下のような利点があります。あらかじめ対象患者様をグループ化しておき、タイミングを見て一斉送信が可能。 →手作業で毎回リストアップする必要がなくなり、事務作業が大幅に軽減されます。公式LINEの開封率はおよそ70%とされており、ハガキよりも高確率で見てもらえる可能性が高い。 →情報が届くだけでなく、実際に「読まれる」ことが期待でき、再来院につながる可能性も向上します。WonderのDM機能では、1通あたりわずか5円。 →ハガキの印刷費・郵送費と比較しても、大幅なコストダウンを実現できます。LINE予約機能と連携しているため、お知らせを見た流れでそのまま予約へ。 →患者様が電話をかける必要がなく、予約までの導線が短く・スムーズになります。このように、LINEを活用した案内は、従来のDM発送の課題を解消しながら、患者様にとっても利便性の高いコミュニケーション手段となります。まとめ:ハガキDMを見直すことは、病院経営の質を高める一歩「今まではこうしてきたから」という理由でハガキDMを続けている動物病院は少なくありません。しかし、時代とともに患者様の情報収集手段も変化しています。LINEなどのデジタルツールを活用することで、業務の効率化、コスト削減、そして再来院率の向上といった多くのメリットが得られます。「紙でのご案内」にこだわらず、患者様にとって本当に届く・響く方法を見直すことが、今後の動物病院運営の質を高める大きなポイントとなるでしょう。