「再来院率を40%向上させた」けいこくの森動物病院、成功の秘訣とは?

  • 電話予約制から移行
  • 従業員:11人以上

最終更新:

2026/7/16

東京都世田谷区で10年以上地域医療を支える「けいこくの森動物病院」。長らくアナログなコミュニケーションを基盤としてきましたが、再来院に繋がらない「取りこぼし」と、スタッフの負担が大きな課題となっていました。

本記事では、Wonder導入によって、いかに「再来院率」が劇的に向上し、「顧客の離反」を防ぐ仕組みを構築できたのか。けいこくの森動物病院 院長 豊田昌太郎先生にお話を伺いました。

「その場で取れない3〜4割の再診予約」アナログ運用が招いた、機会損失とスタッフの負担

―導入前、患者様とのコミュニケーションや予約管理はどのようにされていましたか。

開院当初の予約は、電話予約制と紙での管理が基本でした。また、慢性疾患を持つ子へのアフターフォローは「電話」と「ハガキ」が中心でした。そのためハガキを送付したり、スタッフが思い出したタイミングで電話をかけたりというアナログな運用でしたね。

―その運用の中で、どんな課題を感じていましたか。

はがきは作成コストと郵送コストが無視できませんでしたし、どのくらい再来院につながったのか、効果が見えない点が大きかったです。

また、予約や検査結果の連絡もすべて電話対応だったので、問い合わせだけで15〜20分を費やしても来院に繋がらないケースが多く、正直かなりのストレスでした。患者様と電話がつながらず、何度も時間を変えてかけ直すことも多く、すごく非効率でしたね。

―特に再来院の予約については、どのような課題がありましたか。

以前は「予約優先制」だったのですが、診察後に「1週間後に再診ですね」とお伝えしても、「あとで電話します」と言って帰られる方が一定数いらっしゃいました。

その結果、実際には3〜4割の方が予約を入れずに帰ってしまい、そのまま再診につながらないケースが多く、大きな機会損失となっていました。

「紙の限界」を超え、全員がリアルタイムで患者情報を把握できるデジタル管理へ

―アナログな運用から、予約システムという仕組みを導入しようと思ったきっかけは何でしょうか。

大きなきっかけはコロナ禍で「完全予約制」に切り替えたことです。

システム導入の決定的な理由は、従来の電話対応と紙管理が限界に達したことです。
再診率を上げるため、「完全予約制」へ移行し、診察後に「あとで電話」ではなく、診察室内で獣医師が次回予約まで取るフローに変えました。

しかし、紙の予約台帳ではこの新しい運用に全く耐えられませんでした。診察室が複数ある中で誰がどの情報を持っているのか分からなくなり、紙を探しに行ったり、取りに行ったりする非効率な状態が頻発したのです。このアナログ業務の限界こそが、デジタルシステム導入を急いだ最大のきっかけです。

―その中でWonderを選ばれた決め手は何だったのでしょうか。

デジタルなら、スタッフ全員がリアルタイムで予定を確認できますし、明日の患者情報も家から確認できる。この情報共有の効率性が決め手でした。

過去に一度、外部の予約システムを試したことがあるのですが、操作が複雑で、受付のスタッフが二度手間になるなど、かえって業務負担が増えすぎてしまった経験があります。結果的にスタッフから「使いたくない」と言われてしまい、運用を断念しました。

その点、Wonderは、画面が直感的で、誰でもすぐに使えるシンプルな設計だと感じました。紙管理の煩雑さから解放され、スタッフからの導入に対する抵抗感もありませんでした。

診察室で次回予約を完結!取りこぼしがほぼゼロになった「再来院率向上」の全貌

―Wonderの導入後、再来院率や院内の具体的な変化について教えてください。

一番は、獣医師が診察室で次回予約を完結させるフローを確立できたことで、再診の取りこぼしがほぼなくなりました。これは経営上、最も大きな変化です。

患者様側にも変化がありました。WonderはLINEでの検診リマインド機能が非常に強力です。循環器やアトピーなど慢性疾患を持つ子に対して、3ヶ月・半年ごとの検診案内を自動で送るようにしました。

―LINEリマインドの効果はどの程度ありましたか。

紙のDMより開封率が圧倒的に高く、コストはゼロです。患者様からも「リマインドしてもらえると忘れないから助かります」と好評です。また、外注検査の結果もLINEでお伝えするようにしたことで、電話で何度もかけ直す時間が一気に減り、患者様も「好きなタイミングで確認できる」と喜ばれています。

―再来院率の向上以外に、診療の質への貢献はありましたか。

はい、Wonderの予約データを活用し、よりパーソナルなアプローチができるようになりました。例えば、Wonder上で「10歳以上の犬猫」を自動抽出して、関節炎などの罹患率が高い子たちにターゲティングした案内を送るようにしています。

これにより、これまで気づかれていなかった疾患、つまり眠っていた疾患を見つけるきっかけになるんです。結果として、患者様とのコミュニケーションが生まれ、再来院にも繋がっています。

再来院の仕組み化が実現する、持続可能な経営基盤

―最後に、今後Wonderを活用して取り組んでいきたいこと、また導入を検討する病院様へメッセージをお願いします。

開業から10年以上経ち、新規患者様を増やすことも大事ですが、一番怖いのは「顧客の離反」です。ここを食い止めない限り、安定した売上には繋がりません。

そして、その離反を防ぐための仕組みが、Wonderで見える化できました。

実は、当院では獣医師ごとに30分単位で予約枠を設定し、「誰がどれだけ予約を取れているか」を内部の評価指標として可視化しています。給与や賞与の査定にも使っていて、非常に公平性のある評価制度として運用できています。

「再来院率を上げよう!」と精神論や根性論で言うのではなく、数字で見える、努力が評価されるという構造がデジタルで仕組み化できたんです。

アナログな運用に限界を感じ、特に「診察後の再診予約の取りこぼし」に課題を感じている病院さんには、ぜひWonderの導入を検討してほしいです。再来院の仕組み化は、病院の安定経営に直結します。


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