神奈川県で動物病院を開院して3年目を迎えた「宮崎台どうぶつ病院」。獣医師1名と看護師2名体制という小規模で日々診療にあたる中、院内業務の中でも特に大きな負担となっていたのが「予約・受付対応」でした。今回は、予約システム導入に至るまでの背景や、導入後の具体的な変化について、萩原院長にお話を伺いました。人手不足で対応しきれなかった「電話対応」の課題予約システムを導入しようと思ったきっかけを教えてください。萩原様:一番の理由は「人手不足」です。当時は獣医師1名と看護師1名または2名の体制だったので、診察と保定で人手が取られると、電話が鳴っても出られないことが多かったんです。電話を逃すと、折り返しが必要になるし、患者さまにもご不便をかけてしまう。それが大きなストレスで、病院としても大きな機会損失になっていたと思います。人手を増やすという選択肢もあったと思いますが、なぜシステム導入に踏み切られたのでしょうか?萩原様:人を増やすよりも、まずは「仕組みを整える」ことが必要だと感じたからです。開業したばかりでスタッフも新しく、人によって受付時に伝える内容にばらつきが発生することで、患者さまの満足度を損ねるリスクもありました。その点、予約システムなら、患者さまに事前に伝えるべきことーー例えば、ワクチン接種は副作用の発生を考えて午前中を推奨、エコー検査時は絶食が必要などーーをあらかじめ注意書きとして設定できます。予約・受付業務を属人化せずに「言語化して標準化できる」点がとても大きかったですね。それに人件費も限られていたので、まずは「動物病院の業務効率化」を仕組みから整えるべきだと判断しました。数ある予約システムの中で、Wonderを選ばれた決め手は何だったのでしょうか?萩原様:画面の見やすさ、操作の直感性が一番しっくり来ました。それに信頼している知人の紹介だったこともあり、安心感もありました。実際に導入してみると、スタッフからも「わかりやすい」「すぐ使える」と好評で、導入に対する抵抗感はゼロでした。看護師からも高評価を得ており、他社システムを試用した際の不満点があったにもかかわらず、Wonderはスムーズに導入ができました。予約の自動化で業務効率化。来院数は2倍にWonderの導入後、院内ではどのような変化がありましたか?萩原様:まず、予約の電話対応が大幅に軽減し、診療や看護業務に充てられる時間が増えました。他にも獣医師だけでなく看護師も症例に意識を向けるようになりました。予約時から症例がよりわかりやすくなるため、診療メニューごとに注意書き欄の文言を考えたり、チーム全体のレベルアップにもつながったと感じています。電話対応が減ったことで、新たにできるようになったことはありますか?萩原様:やはり検査の質の向上ですね。動物医療は保定がとても重要で、看護師の手がしっかり入ることで検査の正確性が増します。獣医師が1人で診るよりも、チームでしっかり診ることができる環境になりました。患者さま側の変化も感じられましたか?萩原様:はい、夜間や昼休みなど、今まで電話対応をできずに取りこぼしていた時間帯の予約が増加しました。特にLINE予約はどの世代の患者さまにも使いやすかったようで、結果的にWonder導入前と比べて来院数は2倍以上に増えています。空き状況を見ながら分散して予約が入るようになったのも、混雑緩和に効果的でしたし、「待たせてしまっている」というスタッフの精神的なストレスもなくなりました。結果的に、売上や病院経営にも良い影響が出たのですね。萩原様:まさにそうです。「動物病院の人手不足」への対応として始めた予約システムの導入が、診療の質や患者満足度にもつながる結果になりました。特に、事前に主訴が分かることで、来院前の準備ができるのも大きなメリットです。仕組みの見直しが、病院全体の“流れ”を整えたこれから予約システムの導入を検討する病院に向けて、何かアドバイスはありますか?萩原様:人手不足や、診察の波が激しい病院には特におすすめです。予約や受付の負担を軽減できるだけでなく、診療の質の向上にもつながります。なにより、院内の業務フロー全体が整理されていく実感があります。忙しいときほど、導入する価値を感じられるはずです。